支援団体インタビュー

2017年度

インターカレッジサークル

CORE

インタビューイメージ

【活動内容】

インターカレッジサークルCOREは、関東圏の大学生が集まり,ハイブリッドロケットやCanSat(缶サイズの模擬人工衛星)の製作・打ち上げを行っています。設計・製作を通して学んだロケットの知識・技術は、打ち上げイベントでの好成績につながっています。

■インターカレッジサークル COREHP http://corerocket.lolipop.jp/

【インタビューに答えてくれた方】(2018年9月現在)

伊藤 大智さん(首都大学東京 システムデザイン学部 航空宇宙システム工学コース 3年)
※写真前列中央

『ミスミ学生ものづくり支援』を
利用して

COREのハイブリッドロケットは、自分たちで開発した自作のエンジンを搭載しています。エンジンの開発に重要な架台の製作に『ミスミものづくり支援』で調達した部材が活かされています。代表の伊藤さんに応募の背景をお聞きしました。
「推力を測定するためにエンジンを燃焼実験架台に固定するのですが、以前使っていたタテ型の架台はエンジンの大型化にともなって使い勝手が悪くなり、新しいヨコ型の架台を製作することになりました。その材料として、強度の面からミスミさんのアルミフレームを使用しています。5万円分の支援はほぼすべて10数種類のアルミフレームの購入に充てています」

インタビューイメージ

架台はエンジンの高い推力を受けるとともに、測定のために繰り返し、何年にも渡って使用されるため、頑丈なつくりが求められます。ミスミで調達した高品質な部品を使用することで、加工時間の短縮化、ロケットの完成度の向上に貢献しています。
「架台は推力測定時だけでなく実際の打ち上げにも使用します。架台に沿ってロケットが離昇するときにロケットの機体がアルミフレームに干渉しないかどうかを見るために、CADデータを使ってチェックします。ミスミさんで製品を購入すると、寸法データやCADデータが簡単に入手できるので、設計の省力化に役立っています」

インタビューイメージ

COREは普段からミスミのユーザーです。打ち上げ日が迫る中、エンジン開発をしていて部品が足りないことに気づいてすぐにミスミに発注。スピーディーな納品で打ち上げに間に合ったこともあったそうです。
COREでは、エンジンの自作化とともにロケットの機体も4ヶ月ほどかけて製作されました。機体設計は、まず、設計審査会で設計妥当性を検討し、応力解析や飛翔シミュレーションを行い、最適な形状を探り出していきます。
「自作エンジンのネジ変換継手の他、ハイブリッドロケットの打ち上げ時に必要なランチラグなど、あらゆる場面でミスミの製品を使用しています。特に、強い締め付けが必要でスペースが狭い部分にはミスミの『極低頭六角穴付ボルト』を使用しています。これは空気抵抗を減らすことができる優れたボルトです。機体性能の向上につながりました」

インタビューイメージ

ハイブリッドロケット
打ち上げプロジェクトとは

「COREには理系だけでなく文系の学生もいます。入部するとまずロケットを一から勉強。ハイブリッドロケットの知識はすべて自分たちで学び、わからないことは助け合いながらロケットづくりを行っています」
宇宙に到達するほどの実用的なハイブリッドロケットはまだ開発されていませんが、安全なロケットとして普及しています。また、国内で学生から社会人までハイブリッドロケットの大規模な打ち上げイベントが開催されており、COREは、例年8月に開催される秋田県の『能代宇宙イベント』と、11月と翌年3月に東京都伊豆大島で開催される『伊豆大島共同実験』に参加しています。COREのほか、日本全国の学生ハイブリッドロケット団体が多く参加し、能代や伊豆大島で“熱い戦い”とも言うべき打ち上げ実験が行われています。

インタビューイメージ

「自分たちでエンジンをつくってみようと思い、開発をはじめたのが2014年です。2016年度にはエンジニアリングモデルと呼ぶ試験機が完成し、燃焼に成功しました。それを機体に搭載してフライトモデルの製作が始まり、2017年度の伊豆大島の実験場に持ち込み、初めて打ち上げに成功しました」
伊豆大島共同実験のイベントでは、コンテストが開催され第3位に入賞。順位は単に到達高度だけなく、自ら立てたミッションの成功度合いや安全性評価、高度を出すための要素技術などを総合的に見て評価されるそうです。
実は、この自作エンジンに『ミスミものづくり支援』で調達したある部材が活かされています。

インタビューイメージ

自作エンジンに取り組み
完成度を高める

COREは、ハイブリッドロケットの開発と打ち上げを通じ、ロケットの設計・製作に必要な知識の習得はもちろん、プロジェクトマネジメントやシステムエンジニアリングなどさまざまな経験ができる実践的なものづくりを行っています。
「通常、ハイブリッドロケットのエンジンは海外から購入するケースが多く、僕たちのように独自にエンジンを開発している団体は少ないです。開発をはじめたのが2014年で、2016年度にはエンジニアリングモデルと呼ぶ試験機が完成し、燃焼に成功しました。それを機体に搭載してフライトモデルの製作が始まり、2017年度の伊豆大島の実験場に持ち込み、初めて打ち上げに成功しました」
伊豆大島共同実験のイベントでは、コンテストが開催され第3位に入賞。安全性や要素技術などを総合的に評価され、入賞できたそうです。

インタビューイメージ

燃焼架台を用いた独自開発エンジンの推力測定
燃焼架台を用いた
独自開発エンジンの推力測定

「伊豆大島共同打上実験」にてロケット打ち上げ準備中
「伊豆大島共同打上実験」にて
ロケット打ち上げ準備中

ロケット打ち上げ直前の様子
ロケット打ち上げ直前の様子

ロケット打ち上げ時の様子
ロケット打ち上げ時の様子

高高度への期待を
機体に載せて天空を目指す

COREのハイブリッドロケットには、リーフィング機構という技術が搭載されています。
「ロケットが落下するときに安全のためにパラシュートが開きますが、強い風が吹くと機体が風の影響で遠くへ流され、場合によっては見失うこともあります。リーフィング機構はパラシュートの開閉タイミングを制御するもの。完全にパラシュートが開いていない状態でロケットを落下させていき、地表近くになってパッと全開させます。そうすると落下地点までゆっくり下りて軟着陸させることができます。この機構は、学生団体で僕たちが初めて採用しました」
高度2,000mともなると目視では確認できなくなるほど機体は小さくなります。高高度化、大型化するハイブリッドロケットには、安全を確保するためにこうした機構が必要とあって、今では多くの団体が採用しているそうです。技術進化は留まることはなく、次世代の後輩たちに受け継がれています。

高高度を目指して挑戦を続けるCOREのメンバー。さまざまな大学・学部から集まって、ロケットへの情熱と、ものづくりへの想いが重なり合います。

インタビューイメージ