インタビュー
第31回大会 ミスミ賞
TriHyze(トライハイゼ)の特徴を教えてください
田中さん:通常は直接攻撃に関わることの多い腕や肩に特徴を持たせることが多いのですが、オリジナルなものを作りたいという思いから、TriHyzeは足に特徴を持たせました。具体的には、足に取り付けるモータ(軸数)を増やすことで、平衡に足を動かすだけではなく、踏み込んだり、今までのロボットではできないような攻撃をできるようになりました。
TriHyze(トライハイゼ)
初出場
第30回大会
最高順位
本大会ベスト16
Weight
2.99 kg
Height
44.4 cm
製作の中で思い出に残っていることを教えてください
冨上さん:私はモータの軸合わせに苦労したことが印象に残っています。モータの取り付けでは僅かでもずれが生じるとガタが生まれますし、それが複数の軸で発生するとロボットの動きに大きく影響します。今回は通常より足のモータの数を増やしたので一層大変でしたが、動きを確認しながら何度もやり直し、満足のいく動きに仕上げられました。
谷さん:私は塗装が印象深いです。3DCAD上で沢山の色を試してみて、一番TriHyzeになじむ色を選びました。実際の塗装ではフレームの一つ一つに情熱を込めて行いましたので、TriHyzeは自分の子どものような感覚です。
谷 恒輝 さん
みなさんの将来の夢を教えてください
谷さん:原子力発電所の廃炉や震災現場のような人が立ち入るのが難しい場所で自由に動ける二足歩行ロボットを開発したいです。現在もキャタピラ型などが活躍していますが、まだまだ瓦礫などで思うように動けないこともあります。二足歩行ロボットはまだ歩くのがやっとという状況ですが、TriHyzeのような足の自由度が高いロボットは瓦礫を乗り越えて動き回れるようになる可能性を秘めていると思います。
冨上さん:私は高齢化社会の中で増えてくる介護をサポートできるロボットの開発に関心があります。実際に私の祖父が祖母を介護する際、腰を痛そうにしているのを見てきました。ロボットによって少しでも介護の負担を軽減できたら嬉しいです。
田中さん:私たちの部では「ものづくりの前に人づくり」というモットーを掲げています。今回もTriHyzeの製作を通して、「いいロボットを作ろうと思ったら、自分自身が成長し、強くならなければロボットも応えてくれない」というのを感じました。ものづくりにおいては技術も大事ですが、技術を使う側の人間の精神も重要だと思います。自分自身を高めながら、今後もずっとものづくりに携わっていきたいです。
冨上 晴樹 さん
田中 晴久 さん