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ミスミグループはグローバル市場で果敢に挑戦し続けます。

2011年3月期業績について

 2002年以降の積極的な打ち手により9年間で国際事業の規模は7倍超に拡大、2010年度は過去最高を更新しました。
さらなる飛躍に向けて「ミスミQCTモデル」を進化させ、競争力を強化してまいります。

 ミスミグループの2011年3月期(以下、2010年度)売上高は前年比35.9% 増の1, 212億円、営業利益は前年比85.1%増の155億円、純利益は前年比131.8 % 増の90億円となりました。

 業績は金融危機以前の水準に近いところまで1年間で急回復することができましたが、東日本大震災によって国内の受注が一時的に減少し、予想に対してわずかながら未達成となりました。

国内の売上高は製造業の回復を受けて、前年比31%の増収となりました。海外の売上高は前年比51%の増収となり、現地通貨ベースでは同59%増と大幅に伸長しました。

 地域別には北米で前年比34%増、欧州で同34%増、アジアでは同56%増となり、経済成長が著しい中国を含めたアジアの売上高は初めて250億円を突破、海外売上高の急拡大をけん引しました。

 海外の売上高比率は27.3%と過去最高を更新し、目標の30%到達に向けて着実に拡大することができました。

 営業利益は、人員・組織の拡大や新事業「ミスミVONA」など成長に向けた打ち手に積極的に投資する一方、駿河生産プラットフォームや配送センター、マーケティングセンターの収益改善にも取り組み、さらに売上数量増に伴う増益効果を含めて前年比で71億円の増益となりました。

 なお、配当金につきましては期末配当金を10円50銭とし、中間配当金9円70銭とあわせて年間配当金を1株当たり20円20銭とさせていただきました。

■ミスミグループの業績推移

ミスミグループの業績推移

国際展開の取り組み

 ミスミグループは、2002年度に新体制が発足してからわずか6年間で国際事業の売上高が約6倍の250億円に拡大、その後金融危機による世界的な不況で一時的に落ち込んだものの、2010年度には再び過去最高を更新し急成長を続けています。

<「ミスミQCTモデル」の国際展開>

 従来、金型部品やFA部品などの精密機械工業部品は一品ずつ受注生産であったことから事業構造が非効率・高コストであり、加えて長い納期を必要としていました。ミスミは「商品標準化」によるカタログ販売と、たとえ商品1個からでも3日で出荷する「短納期一個流し」によって事業構造を変革し、高品質(Quality)、低コスト(Cost)、短納期(Time)の「ミスミQCTモデル」を実現してきました。「ミスミQCTモデル」をさらに進化させるため、国内物流組織の内製化、コールセンター13カ所から2カ所への集約と内製化、加えてウェブカタログ・ウェブ受注システムの導入によってフロントエンド(販売・流通経路)の革新に取り組んできました。同時に、駿河精機の統合、協力メーカーを誘致したミスミ生産パークの設立、メーカー「SPパーツ」の買収によりバックエンド(ものつくり)の革新にも取り組んできました。

 ミスミグループでは新経営体制となった2002年度以降、この「ミスミQCTモデル」を進出先の国ごとに完結させるために各国でフロントエンドとバックエンドの構築に取り組み、これまで世界主要都市に営業拠点23拠点、配送センター9拠点、生産拠点7 拠点を設立してきました。2010年度はマレーシアに現地法人、ミラノ(イタリア)、チェンナイ(インド)、寧波(中国)に営業拠点、シンガポールに在庫センターを設立するなど、手を緩めることなく国際展開を加速させています。

 カタログの現地語展開も拡大し、現在は日本以外でも29種類のカタログを発行しています。2010年度はインドでFAのカタログを新たに発行しました。また、ウェブカタログ・ウェブ受注システムを導入することで商品の見積りから発注までの所要時間を大幅に短縮させるなど、顧客の利便性向上に貢献しています。

■ミスミQCTモデル

ミスミQCTモデル

<市場浸透への課題>

 国際事業がこれまでの「立ち上げ」期から、次の「浸透」期に移行する中で、今後の飛躍の鍵を握るのはコストダウンと短納期への取り組みであると考えます。

 日本における「ミスミQCTモデル」では、半製品の大量生産効果によって強いコスト競争力を獲得していますが、海外では量産効果を発揮するまでには及んでいません。

 また、海外での納期については、国内での短納期体制を背景にすでに一部の商品で短納期を実現しているものの、「標準3日、早くて1日出荷」の商品は日本に比べて少なく、現地での競争力をさらに強めるためには、短納期でお届けできる商品点数を増やす必要があります。

 国際市場における「ミスミQCTモデル」の競争力を強化して、各市場への浸透を加速させるために、今後これらの課題解決に取り組んでまいります。

<バックエンド革新>

 バックエンドの革新としては、グループ会社である駿河生産プラットフォームによる内製化比率を高めるとともに、海外調達の促進に取り組みます。

 事業分野別に見ると、金型事業では、2010年度の売上高は2007年度のピークには戻らないながらも、商品の内製化比率は上昇しています。今後もさらに内製化を進めた上で、量産効果の発揮や製造現場の改善に取り組んでいきます。既に駿河生産プラットフォームでは改善効果を着実に上げつつあります。

 FA事業は、2010年度に売上高が過去最高を更新するとともに内製化比率も順調に上昇していますが、その比率は金型事業と比べるとまだ低い水準にあります。ミスミグループの事業モデルで重要な役割を果たす、製造工程上の「中間製品」の量産効果を発揮するために、2011年度はベトナムの生産拠点を増設して生産品目を集約していきます。

 また、海外の協力メーカー数を拡大して現地調達を促進し、最も低い価格と最も短い納期で商品をグローバルに調達できる仕組みも構築します。

<フロントエンド革新>

 フロントエンドの革新としては、物流センターの拡張やウェブカタログ・ウェブ受注システムの強化、組織の国際機能強化などに取り組みます。

 海外において短納期でお届けできる商品点数を増やすためには、海外での調達促進に加えて現地の在庫を拡大する必要があります。既に2010 年度にシンガポールの在庫センターを新設しましたが、2011年度もアジア、米国で物流センターを拡張、増設する予定です。

 ウェブカタログ・ウェブ受注システムの導入により海外のウェブ受注比率も急速に高まっています。

 ミスミグループならではの強力なウェブシステム機能を今後も強化し、顧客の利便性を一層向上させていきます。

2012年3月期の見通し

 2011年度は震災の影響による不透明感があるものの、ミスミグループでは国際事業を拡大することで、増収、増益を見込んでいます。

 アジアでの先行投資や新事業「ミスミVONA」など将来の成長拡大に向けた積極策は今年度も継続しますが、売上高の拡大による増益効果や製造・インフラ部門の収益改善によって、引き続き高い収益性を確保してまいります。

 皆さまには、今後とも一層のご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

代表取締役会長・CEO

三枝 匡

代表取締役社長

高家 正行

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