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1.設計計算
1.1記号 ばねの設計計算に用いる記号は、表1による。

 

表1 記号

記号

記号の呼び 単位
d  材料の直径 mm
Di  コイル内径 mm
Do  コイル外径 mm
D  コイル平均値D=(DiDo)/2 mm
ΔD  負荷状態におけるコイル平均値の減少 mm
N  巻数
c  ばね指数c=D/d
E  縦弾性係数 N/mm2{kgf/mm2
I  断面二次モーメント mm4
Z  断面係数 mm3
P(P1、P2  ばねにかかる荷重 N{kgf}
M  ばねに作用するねじりモーメント(トルク) N・mm{kgf・mm}
a1、a2  腕の長さ mm
L  ばねの有効部展開長さ mm
kT(kTd  ばね定数 N・mm/rad{kgf・mm/rad(kgf・mm/deg)}
φ(φd)  ばねのねじれ角 rad(度、° )
R(R1、R2  荷重作用半径 mm
Ds  案内棒の直径 mm
xb  曲げの応力修正係数
σ  曲げ応力 N/mm2{kgf/mm2

1.2 ばねの設計に用いる基本式 ばねの設計に用いる基本式は、次による。

1.2.1 腕の長さを考慮しなくてもよい場合 (図1参照)

また、(2)、(3)、(5)を角度(度)で示すと、

 

1.2.2 腕の長さを考慮する必要のある場合 (図2参照)

(9)を(2)、(3に代入し

また、(10)、(11)を角度数(度)で示すと、

 

1.3 設計に考慮すべき事項

1.3.1 縦弾性係数 ばねの設計に用いる縦弾性係数Eの値は、原則として表2によるのがよい。

 

表2 縦弾性係数 (E)

材料

単位 N/mm2 {kgf/mm2

  硬鋼線

206×103 {21×103}                       

  ピアノ線

206×103 {21×103}                       

  オイルテンパー線

206×103 {21×103}                       

  ばね用ステンレス鋼線  

    SUS 302

    SUS 304

    SUS 304 N1

    SUS 316

    SUS 631

186×103 {19×103}                       
196×103 {20×103}                       

  黄銅線

  98×103 {10×103}                       

  洋白線

108×103 {11×103}                       

  りん青銅線

 98×103 {10×103}                       

  ベリリウム銅線

127×103 {13×103}                       

 

1.3.2  ばねのねじり方向と応力の関係 この基本式は、最も標準的な形として巻数が3以上でコイルの内側に案内棒があり、ばねの一方の腕は、案内棒と同心の回転体に取り付けられ、ばねを巻き込む方向に負荷されるものと設定している。したがって、次の点に注意しなければならない。
ばねを巻き込む方向であれば基本式どおりでよいが、巻き込む方向の場合(図3参照)コイル内側に生じる最大引張応力σmax

ただし、Xbは、図4又は(15)による。

1.3.3 案内棒の選択 ばねを巻き込む方向にねじるとコイルの直径が減少するので、案内棒の直径Dsは、最大使用時のコイル内径(Di−ΔD)の約90%にとるのが望ましい。

 

ここに,φmax、φdmaxは、最大ねじれ角である。

 

1.3.4 端末 端末の腕は、できるだけ単純な形状とし、曲げ半径は、できるだけ大きくするのが望ましい。
参考

端末の曲げ半径が小さい場合には、その部分に大きな応力を生じる可能性があり、ばねの寿命にまで影響するために設計上留意する必要がある。例えば、直線起こし形の場合の曲げ部に生じる応力は、設計条件によっては、高応力になることがあるので曲げ半径 r は線径 d より大きいことが望ましい。